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青年恋愛Web漫画『黄昏色のBARが語りかけてくる』 Fは盗聴器を手に入れた。彼女の真意を探るためにだ。 Fは盗聴器受信機のつまみを回してみた。が、そのとき、部屋に異常電波が飛んでいることに気づいた。FM電波がおかしい。誰かに盗聴されている。間違いない。しかし、いったい誰が?何のために? まさか・・・・・・。 Fは淳子の父親のことを疑い始めた。 久しぶりにFが僕のところにやって来た。僕は休日は漫画の仕事を進めていたので、先日湾岸に行ったとき以来Fには会っていなかった。Fはいつものように銃を磨き始めた。 「どうだ、その後は?」と僕が訊いた。 「まぁな、なんとかやってる」 僕はFがまだ淳子のことをあきらめていないことを知らなかったのだ。 「君はどうだ、うまくいってるのか?例の 」 「夕美のことか?」 「ああ」 「この間もここにやって来た。来月は俺の方が彼女に会いに行くことになっている」 「仕事は進んでるのか?」 「なんとかな。ああそうだ、言い忘れていたが、会社を辞めたんだ」 「そうか」 「すっきりしたよ。これで漫画に集中できる。俺はこの仕事に賭けてるんだ。今回のは相当力が入っている。そして、夕美。俺は今、彼女に夢中だ。あんな女には未だかつて出会ったことがない。この夏はたぶん、俺にとって忘れられない夏になるだろう。この夏、俺は大きく変化することができるかも知れない」 「君は人生の絶頂期のようだな」とFがぽつんとつぶやいた。 「ああ、悪かった。つい自分のことばかりしゃべってしまって」 「それにしても」Fは銃を磨く手を止めた。「俺はこれからどうなるんだろう」 「そのうち風向きも変わるさ」 「どういうことだ?」 「君は人生のある法則について考えたことはないか?」 「何だ、それは?」 「つまり、人生にはいいときと悪いときがあるだろう。で、とことん悪くなったあとには、また必ずいい時がやって来るっていうことさ。たとえば、君の今までの二十四年間を考えてみろよ。そんな風じゃなかったか?」 「そんな気がしないこともない」そう言ってFはまた銃を磨き始めた。その手がいつもより念入りなように見えたのは僕の気のせいだったのだろうか? ※このWeb漫画をご覧いただくためにはJavaScriptをオンにする必要があります。